原題:THE GOOD SON
監督:ジョセフ・ルーペン
出演:マコーレー・カルキン、イライジャ・ウッド、ウェンディ・クルーソン
1993年 / アメリカ
日本公開年:1994年
母親を病気で亡くした12才のマークは、父親が仕事の出張のため、叔父の家に預けられた。
叔父の家にはマークと同じ歳の息子ヘンリーがいた。
2人はすぐに仲良くなっていくが、ヘンリーのイタズラが徐々にエスカレートし、残酷さを増していく。
「ホーム・アローン」で人気絶頂の子役マコーレー・カルキンを前面に押し出して、それで観客を惹きつけようとした作品。
けれど、フタを開けてみたらイライジャ・ウッドの演技が完璧にカルキンを食ったカタチ。
さて、作品の内容なんですけど、ヘンリーの心の闇をもっと違う形で表現して欲しかった。
彼は母親の愛情を独占したかった・・・でも、末っ子の弟が生まれて自分へ注がれる愛情が失われたと思ったヘンリーの心理が背景にあるはずですが、そこの描き方が「残酷」という描写に偏っていたと思います。
子供が親から関心を引こうとするのは本能で、優等生になって気を引こうとするか、悪いことをやって気を引こうとするか・・・いずれにしても、子供は母親の愛情を独占したいもの。
それに気づけないでいた母親。
末の息子を亡くし、いつも自分だけが悲しくて、ヘンリーの寂しさなどわかろうともしない母親・・・というのが見て取れる。
映画ではやみくもにヘンリーの残酷な面ばかりを表現し、マークとの対立が軸になっていくけれど、少なくともヘンリーの心の闇が背景にある視点も欲しかったですね。
それに、いくらなんでも子供にタバコを吸わせたり、ハサミを凶器にして脅させたり、安直すぎる。
子供が親からの関心と愛情を得ようとする姿は様々で、原題の「The good son」の方が的確なタイトルですね。
邦題は視点を逸らせてしまってると思います。