死刑台のメロディ
SACCO E VANZETTI
監督:ジュリアーノ・モンタルド
出演:ジャン・アリア・ヴォロンテ、リカルド・クッチョーラ、ミロ・オーシャ、シリル・キューザック
1971年 /イタリア=フランス
カンヌ国際映画祭:主演男優賞(リカルド・クッチョーラ)
日本公開:1972年
*** ストーリー
1920年マサチューセッツ州。
靴職人の二コラ・サッコと魚行商人のバルトロメオ・ヴァンゼッティは、電車に乗ったところで逮捕された。
不法に拳銃を所持していた2人だったが、製靴会社の現金強盗殺人犯として逮捕されたのだった。
事件に身に覚えのない2人だったが、裁判での証言や証拠は彼らが犯人であることを示すものばかりだった。
*** レビュー
1920年に起きたアメリカ史の汚点と呼ばれている「サッコ=ヴァンゼッティ事件」の映画化。
当時のアメリカに於ける偏見や差別が生み出した冤罪で、彼らが処刑されるまでをドキュメントタッチで描いている力作です。
ほとんどが裁判のシーンですけど、明らかに検察側は彼らを有罪にするよう仕向けていくのがわかります。
サッコとヴァンゼッティはイタリアから移民してきた人物で、移民への差別や彼らの思想に関して偏見を陪審員に抱かせようとするんですね。
アメリカでは社会不安が広がっていた時代で、その原因を過激分子に擦りつけるという政治的思惑がこの事件には如実に表われています。
この作品は、サッコとヴァンゼッティが逮捕される経緯から詳しく描かれています。
裁判の様子も忠実に描かれていると思いますし、サッコとヴァンゼッティの2人も丁寧に描いています。
2人に敬意を払っているなと察することができ、彼らの代弁者と成るべく真摯な姿勢も感じる作品です。
彼ら2人の、そしてイタリア移民の怒りや哀しみが胸に響きます。


