ブラック・ダリア
原題:THE BLACK DAHLIA
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ジョシュ・ハートネット、アーロン・エッカート、スカーレット・ヨハンソン、ヒラリー・スワンク
2006年 /アメリカ
日本公開:2006年
ストーリー
1940年代のロス。
かつてボクサーだったバッキーとリーは、ロス市警のボクシング試合で八百長試合を引き受け一戦を交え、その後特捜班でコンビを組み始めた。
ある日、身体を2つに切断され、口から耳まで切り裂かれた若い女性の死体が空き地で発見される。
間もなく、身元はエリザベス・ショートと判明し2人も捜査に乗り出すが、リーはこの事件に異常な執着を見せ始めていた。
レビュー
世界で一番有名な死体、エリザベス・シュート事件を題材に書かれた、ジェームズ・エルロイの「ブラック・ダリア」を基に映画化。
エリザベスは、黒髪に黒い衣服をよく着ていたことで、周りから「ブラック・ダリア」と呼ばれていたそうです。
実際の事件は、犯人がわからぬまま迷宮入り。
ともかく、この映画で一体パルマは何を描きたかったんでしょうか?・・・というのが率直な感想。
映画全体は、バッキーの視点で描かれてはいます。
そして冒頭には、相棒になるリーのことを説明してます。
まぁ、それはそれでいいのですが、どうもバッキーの一人称でありながら、肝心のバッキーの気持ちもわからない展開なんですね。
実際にあった事件とフィクションの事件を巧みに絡ませて・・・いるつもりなんでしょうけど、かえって観る側を混乱させる元になったような気がします。
つまりは、その辺の脚本が独り善がりになってるということ。
さすが・・・と言っていいのか、ラジー賞のワースト監督賞を5回もノミネートされたことがあるパルマらしい映画かもしれませんが。
▼▼▼ネタバレ▼▼▼
一番肝心のエリザベスの殺害事件。
他の捜査のために張り込んでいた建物の裏でエリザベスが発見される・・・というわざとらしさは許せる範囲ですけども、リーがその事件の捜査に物凄く執着する辺りが意味不明。
これ見よがしな演出でリーは執着している様を見せてくれますが、その理由がわからないままなんですねー。
それが映画の重要なポイントかと思いきや、そうでもない。
事件の核心に近付いてはいるんでしょうけど、いかんせん色々な登場人物の色々なエピソードが入ってくるので、結局バッキーは事件を追っているのかどうなのか定かでない感じなんですよね。
気がつけばエロネタだらけ・・・。
もうね、バッキーはズボン下ろしすぎ。
あっちでやったり、こっちでやったり、しまいにはテスト・フィルムに映し出されるエリザベスに目が釘付けだったり、スケベですわこの人。
テーブルに料理が乗っかってるのに、テーブルクロスを「ええぇぇ〜〜い!」と捲って料理を撒き散らし、ケイとテーブルの上でもエッチ。
下半身のおもむくままにございます・・・。
映像は、古い時代のアメリカ風な色彩が良かったですけどね。
それと、上から見下ろすように映し出す手法は良かったけど、あまり使い過ぎるとクドイ。
らせん階段とか・・・好きですねー、パルマさん。
何にせよ、見せ方を遊んでる風でもありましたが・・・。
終盤は、テレビのサスペンスドラマのお約束で締めくくる辺りは、工夫がありませんねー。
”ハリー・ポッター”のペチュニア叔母さんの、「ええ!アタクシがやったのよぉ〜!!」みたいな開き直り自白で犯人探し終了。
映画では犯人がわかった・・・ということになるんですけど、もっともそこに辿り着くまで「犯人は誰?」という興味は薄らいでしまいました。
たぶん、エリザベスを殺害した犯人を探すことは二の次みたいな展開で、ドキドキハラハラ感がほとんどないからでしょうね。
すべての人物像が半端で、誰にも感情移入することができず、観終わるとエッチシーンが多かったなぁって印象しかなかったです。
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