ユージュアル・サスペクツ
原題:THE USUAL SUSPECTS
監督:ブライアン・シンガー
出演:ケビン・スペイシー、ガブリエル・バーン、ベニチオ・デル・トロ、ビート・ポスルスウェイト
1995年 /アメリカ
日本公開:1996年
ストーリー
ある晩、サンペドロ港に停泊中の貨物船が大爆発を起こし、27人もの死者が出、9100万ドルが消えた事件が起きた。
翌日、事件現場に居合わせたヴァーバル・キントという身体に障害を持つ男が警察に連行された。
クイヤン捜査官はヴァーバルの尋問をすることにしたが、すでに保釈が決まっているヴァーバルは拒んだ。
しかしクイヤンに押し切られ、徐々に事件の真相を語りはじめる。
話は6週間前に遡った・・・。
レビュー
この映画はボケェ〜と観ていると、ちょっと混乱するかもしれません。
なんせ場面が頻繁に変るので、集中力は必要。
でも脚本の素晴らしさで、引き込まれて観ることができます。
映画の冒頭に起きる、貨物船の大爆発は「カイザー・ソゼ」という何者かが黒幕だと警察は情報を得て、その人物の手掛かりを得るためにヴァーバル・キントから話を聞いていくのです。
作品全体は普通のサスペンスものって感じなんですけど、観終わった時に凄さを感じる作品なんですよね。
「あー!また最初から観たい!」
と、思わせます。
細かく見ると、相当奥が深いようですよ。
そういったことで、この映画はマニアも多いですし、いろんな謎解きをしている専門サイトは国内外問わず多いみたいですね。
分析しているサイトなんかを見ると、私がまったく気づかなかった重要な箇所もあったりで、この作品の凄さを痛感します。
▼▼▼ネタバレ▼▼▼
見事に騙されましたよ、私。
こういう映画で騙されてしまうのは、本当に気持ちが良い。
漠然と映画を観ていくうちに、私たちはヴァーバルの虚偽の話に引き込まれていくのです。
結末を知ると、「なぁ〜んだ、全部ヴァーバルの作り話かよ」という風に安易に捉えがちですけれど、作り話だと決め付ける証拠もないのですが。
警察官は証言の矛盾点を探りますよね。
どこか辻褄が合わなかったりすれば疑うだろうし、必ず証言の裏づけも取るだろうし・・・ただ、今回のヴァーバルは容疑者として尋問を受けていたのではない・・・というのがポイントですね。
捜査官は早く黒幕である「カイザー・ソゼ」の正体を暴きたくて、そこにばかりとらわれていて焦っていた。
ヴァーバルの話から、カイザー・ソゼに繋がるヒントを得ようとしていたのであって、ヴァーバルについては無関心。
せいぜいコーヒーにうるさい、身体の不自由な男にしか思ってなかったのでしょう。
思い込みは目の前に真実が転がっていても見えない・・・という教訓ですね。
ところで、日本人なら疑問に思ったシーンはやはり「コバヤシ」の部分じゃないでしょうか?
私もビート・ポスルスウェイトがコバヤシさんには見えなかったし・・・。
そんな疑問を抱いていると、コバヤシの事務所にはしっかり漢字で書かれたプレートがズラリ・・・「成功」なんて字もありましたね。
恐らく私が「日系人には見えない」と思ったように、誰もが思ったはず・・・ここですよ!「作り話」→「西洋人顔のコバヤシ」→「日系人に見えない」という流れで、これは意図的にヴァーバルの話は嘘っぽいよとヒントを出しているのかな?
たぶん、話の再現映像全編にはそういうヒントが隠されてるんじゃないでしょうかね?
でも単純に騙されてラストで「やられたぁ〜!」と膝をピチンと叩いて快感を得るだけでも、見事な作品です。
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