ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
原題:THE LIFE OF DAVID GALE
監督:アラン・パーカー
出演:ケヴィン・スペイシー、ケイト・ウィンスレット、ローラ・リニー
2003年 /アメリカ
日本公開:2003年
ストーリー
アメリカ、テキサス州。
大学の哲学科の教授デビッド・ゲイルは、死刑制度反対運動の活動家でもあったが、活動仲間の女性コンスタンスを強姦した上に殺害した罪で死刑が確定して刑務所の中にいた。
そして、デビッドは死刑執行直前に女性記者ビッツィーを指名し、インタビューの許可を出す。
レビュー
州によって法律が異なるアメリカの中で、死刑制度が残され、しかも死刑執行件数がダントツに多いテキサス州。
そのテキサスを舞台に、死刑制度を真正面から描く作品。
製作にはニコラス・ケイジも参加。
取材するビッツィーに対し語るデビッドの話の回想シーンが主で、私たちにはデビッドが殺人など犯していないんじゃ・・・と思わせるような流れ。
こういう手の映画にありがちな、実は死刑囚の無実を知って、刑の執行ギリギリ直前にストップさせる!・・・という流れなんだろうか?とも思えてきますが、そういう安易な作りではありません。
やはりその辺はアラン・パーカーですから、上等なサスペンス作品にしながら問題提議も兼ね備えた作品になっています。
取材を受けているデビッドのさりげない言葉や回想シーンで、ラストに結びつく大事な要素が散りばめられていて、驚くというよりも納得させられるラストでした。
それでも、二重、三重と重ねていくラストの展開はさすがです。
▼▼▼ネタバレ▼▼▼
デビッドは教え子に誘惑され、一線を超えてしまうんですが、その教え子はデビッドにレイプされたと訴える。
それによってデビッドは仕事を失い、元々冷めていた夫婦間も崩壊して、妻は息子を連れて出てしまう。
何もかも失ったデビッドは活動も疎かになり、酒びたりの毎日。
そんな中でも活動仲間のコンスタンスは懸命に動いていたんですが、彼女は白血病に冒されていたのです。
体調が思わしくない中、懸命に死刑反対を訴えても次々に刑の執行が行われていく。
そんな彼女は、デビッドに弱音を吐くんですね・・・もう疲れてしまったと。
恐らく、そこで2人は最後の計画を立てたのでしょう。
デビッドも息子にも会えなくて、もう失うものがなくなったという状態であることもちゃんと描かれていますし・・・。
そして、コンスタンスとデビッドは計画的な偽装殺人を実行する。
デビッド自身は表向き無罪を訴えてはいたけれど、死刑を覚悟しての計画だったんですね。
死刑反対活動家の2人が自分の命を賭けた訴えだったのです。
それは、法廷で下されたことは絶対なのか?ということ。
自ら冤罪を仕立て、死を以て死刑廃止を訴えるというのは極端な気もしますが、それだけテキサス州の死刑執行件数は半端なく多いということですね。
州によって法律が異なる・・・ということ自体、どうかと思うんですけどね。
日本でも陪審制度が導入されるようですが、ど素人が有罪・無罪を決める自体が「そもそも法って何だろう?」などと考えてしまいました。
それにしても、ケヴィン・スペイシーって、静かに語らせる男をやらせるとピカイチですねぇ。
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