冷血

原題:IN COLD BLOOD
監督:リチャード・ブルックス
出演:スコット・ウィルソン、ロバート・ブレーク、ジョン・フォーサイス

1967年 /アメリカ
日本公開:1968年

ストーリー

1959年11月14日深夜、カンザス州のホルカムで、クラター家の4人が殺害される事件が起きた。
腕利きの刑事たちがただちに捜査を開始するが、手掛かりは犯人のものと見られる靴跡だけ。
犯行の動機が見当たらず、捜査は難航する。

レビュー

実際に起きた事件を6年の歳月をかけて仕上げた、トルーマン・カポーティのノンフィクション・ノベルの映画化。
この映画は、捜査をする刑事が主体ではなく、犯人であるディックとペリーの行動を主に、彼らの犯行前後も詳細に描いている。

動機なき殺人・・・ということで、当時のアメリカでさえセンセーショナルな事件だったのでしょう。
ディックとペリーは、いわゆる強盗を目的にクラター家に忍び込んだ。
そのクラター家を選んだのは、ディックが刑務所に入っている時にクラター家で働いてた人物から、その家には金庫があると聞いたから。
しかし、結局盗んだ金額は40ドル、そしてラジオ。
実際には、クラター家には金庫はなかったということです。

たった40ドルのために、4人を無惨にも殺害したディックとペリーはどういう人間なのか?ということで彼らにフォーカスし、生い立ちも含めて犯罪に走りやすい人格を炙り出そうとした作品ですね。
2人を取材していたカポーティは、特に自分の幼い頃の境遇と似ているペリーに共感して興味を持つわけですね。
カポーティは「同じ家で育ち、彼は裏口から出ていき、私は表口から出た」と言っています。

ペリーは父親に虐げられても、自分が幼い頃に父親から聞かされた宝探しをすることを真剣に夢見ていたんですね。
だけども、父親を憎んでいる。
ペリーを演じるロバート・ブレークは、そんな不安定さを持つ人物を上手く演じていました。
ラストは、結構強烈。

この作品は、逃亡を図っている2人に焦点を当てています。
モノクロ映画だからこそ、それを活かした演出とザラついた重みがペリーの心を映し出してるようでもあります。


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