原題:SILENI
監督:ヤン・シュバンクマイエル
出演:バヴェル・リシュカ、ヤン・トジースカ、アンナ・ガイスレロヴァ―
2005年 /チェコ
日本公開:2006年
精神病院で母親が亡くなり、拘束衣を着せられそうになる悪夢でうなされるベルロ。
同じ宿にいた伯爵は、そんなベルロを自分の城へ招く。
そこでベルロは完全な自由を唱える伯爵の異様な儀式を目撃する。
嫌悪感を覚えたベルロは伯爵の城から去ろうとするが、拘束衣の悪夢を見るベルロと伯爵自身の精神的な症状が似ていると言われ、ある精神病院へと連れていかれる。
作品には、エドガー・アラン・ポーやマルキ・ド・サガンなどから着想を得て描かれているそうですが、如何せん両者共に私は疎いのでどこら辺がそうなのかわかりません。
そして、この作品は「哲学的ホラー」ということらしいのですが、「自由」と「抑圧」に関して描いているようです。
やはりチェコという国だからなんでしょうか?
共産主義とか社会主義という歴史があり、人権的にも抑圧されてきたという背景から「自由とは何か?」ということを直視してみよう・・・ということでしょうか?
それにしても、この作品はグロテスクのオンパレードです。
その表現は、直接的であったり、間接的であったり、「これでもか!」と嫌悪感を抱く描写ばかりです。
そういうことを含め、表現に対して監督自身の「自由」の拘りは感じます。
この作品は、監督の30年にも及ぶ構想の(監督の頭の中の具体化?)成果を感覚的に観ることをオススメします。